ザ・日本のミナミヌマエビを求めて ザ・ラスト
さて「ザ・日本のミナミヌマエビを求めて」シリーズも最終回です。
今回は究極に寂びれた山村が舞台です。
目指すはため池のミナミヌマエビです。
もちろん管理している農家の方には前もって許可をいただいております。
知らぬ仲ではないし、一応顔パスだと思いますが、このように他所で遊ばせていただくにはやはり礼儀正しくすることは非常に重要です。
とにかく愛想よく、氏素性を名乗って怪しまれないように活動することが必要です。
中には「よそ者」というだけで絶対に遊ばせないという方も結構いらっしゃいますが、やはり地元の方のご意見を最優先し潔く撤退することを良しと考えます。
シリーズ最終回ということで本当に良いことを言いました。
さて、このように車がすれ違うことも出来ない場所のため、山道を数十分歩くことになります。
絶対に必要なカーブのミラーもこのように朽ちたままです。
田舎すぎて予算が回らないものと思われますが、こういうのを見ると日本の中山間地域の実情が見えてきます。
だからって適当な活動してる里山NPOみたいのに税金ばらまくのはやめて下さい。
目指すため池が見えてきました。
近くには見えていますが、実はここから池に到達するためには沢伝いに下りて行かなければなりません。
途中の畑です。あっさり獣に突破されております。
獣の足跡だらけです。えー何の足跡だかわからないのは勉強不足ですいません。
このようにいくら鉄柵だの網だのと工夫をしても、苦もなく獣は侵入します。
うちの元養殖部もこのような被害に悩まされ、大きな損害を受けました。
こちらはイノシシですが、大きな個体に体当たりされると軽自動車にはねられるぐらいの衝撃があるそうなので本当に危険だそうです。
ただ彼らは軽自動車に轢かれたことも、シシに撥ねられたこともないと思うのですが・・・
ちょっとでも隙間が出来るとどんどん広げていって進入します。
鳥獣被害あるあるです。
前日の雨でとても水量が増えておりましたが、ここではなにも生き物が入りませんでした。
というのもここから上流はこのような有様であまり生物がいそうな雰囲気ではありません。
このように高い土手を越えると・・・
そこはため池だった。
枯れたウキシバの中に狙いを定めます。
「たのむ生き残っていてくれ・・・」
そしてまたひと網で大量。
片道5時間採集3分とはなんと世の中は儚いのでしょう。
ドブに生きドブに消えにし・・・
・・・
などととなるのはとっくにお見通しな訳です。
そして今回私がなぜここを最後に回したかというと、最後に回すにふさわしい生き物がいるのを知っていたからです。
網を振り回すこと数十回、ようやく浮かび上がるこのシルエッツ
この全く意味不明なサイドのライン
まずゴキちゃんしか思いつかないこの裏側
ゲンゴロウです。ホンゲンとかナミゲンとかとも呼ばれます。
いつみてもカッコイイ!水中特化型モビルインセクト、後ろ足のオールが見事です。
ちなみにこのあと手に乗せてたりして遊んでいたら、変な臭いの汁だされて噛み付かれました。
変な臭いですぐに噛み付く・・・うむうむ仲間じゃのう。
ギンヤンマ系のヤゴです。
でかい、もう一回りでかくなりますね。
こんな死んだ振りなんかしちゃってますが、小さな池なんかに入っちゃうと大変です。
メダカの容器にいようものなら、まず春にはコイツしか残らないほどの剛の者です。
ガムシです。ゲンゴロウがいるところには大体います。
かといってガムシがいたとしてもゲンゴロウは大抵いません。
この辺も非常に面白いところです。
あと、あまり生き物の得意でない友人の「ゲンゴロウたくさんいるよ」は大抵ガムシ
水生昆虫あるあるです。
両生類はツチガエルがいました。まだ眠そうです。
撮影してても、
もういいだろ早く帰してくれよ
みたいな感じでした。
春先の両生類あるあるです。
あとはミズカマキリと魚類はモツゴがいました。(写真なし)
結局ミナミ少々とゲンゴロウは3ペアのところで切り上げました。
夕暮れまで時間があったので、本流まで下ってガサガサでもしようと河原に出ると・・・
・・・
このレベルは
無理
こういうときはまさに「引くも漁法」というやつです。
前日降雨量が多い時の川というのは本当に危険です。
最近ガサガサというのは比較的一般的になってきましたが、一歩間違えば死と隣り合わせの趣味であるということは普段から意識したほうが良いと思います。
少しでも危険だなと感じたら引くべきです。
命あっての次ガサですから
シリーズ最終回なのですごく良いことを言ってみました。
さてそんな訳で最後にこの池のスペックを紹介します。
重要な特徴が3つあります。
1、出水門以外全くコンクリートを使っていない
2、田畑からの水の流入が全くない
3、車が通れる道に面していない
1は蛹になる場所、2は農薬、3はバスギルの有無とも言い換えることが出来ます。
当たり前ですがこんなところには昔はいやってほどいた水生昆虫や甲殻類は涌きます。
この池の最大の勢力はミナミヌマエビで網に入る生き物の9割以上を占めます。
次がモツゴ、ゲンゴロウ、ガムシ、ミズカマキリです。
これは私が20年ほど前に初めて訪れたときとほとんど変わっておりません。
ただ農家の方の話では昔はコイなんかも放流したらしいので、魚類は最初からいなかったのかもしれません。
ミナミなんかも大昔の移入は十分あり得る話です。
このミナミはイベントやらなんやらで額角を撮ってないので、近々撮りまくりたいと思います。
ちなみに今回採集のゲンゴロウは日本観賞魚フェアの展示水槽でも超人気ものでした。
余生は同系統の仲間たちと養殖部の池ですごしてもらいたいと思っております。
このシリーズの最後になりましたが、最後にひとこと言わせてください。
ゲンゴロウ○ヒロシ
だっ台無しでござる。
今回は究極に寂びれた山村が舞台です。
目指すはため池のミナミヌマエビです。
もちろん管理している農家の方には前もって許可をいただいております。
知らぬ仲ではないし、一応顔パスだと思いますが、このように他所で遊ばせていただくにはやはり礼儀正しくすることは非常に重要です。
とにかく愛想よく、氏素性を名乗って怪しまれないように活動することが必要です。
中には「よそ者」というだけで絶対に遊ばせないという方も結構いらっしゃいますが、やはり地元の方のご意見を最優先し潔く撤退することを良しと考えます。
シリーズ最終回ということで本当に良いことを言いました。
さて、このように車がすれ違うことも出来ない場所のため、山道を数十分歩くことになります。
絶対に必要なカーブのミラーもこのように朽ちたままです。
田舎すぎて予算が回らないものと思われますが、こういうのを見ると日本の中山間地域の実情が見えてきます。
だからって適当な活動してる里山NPOみたいのに税金ばらまくのはやめて下さい。
目指すため池が見えてきました。
近くには見えていますが、実はここから池に到達するためには沢伝いに下りて行かなければなりません。
途中の畑です。あっさり獣に突破されております。
獣の足跡だらけです。えー何の足跡だかわからないのは勉強不足ですいません。
このようにいくら鉄柵だの網だのと工夫をしても、苦もなく獣は侵入します。
うちの元養殖部もこのような被害に悩まされ、大きな損害を受けました。
こちらはイノシシですが、大きな個体に体当たりされると軽自動車にはねられるぐらいの衝撃があるそうなので本当に危険だそうです。
ただ彼らは軽自動車に轢かれたことも、シシに撥ねられたこともないと思うのですが・・・
ちょっとでも隙間が出来るとどんどん広げていって進入します。
鳥獣被害あるあるです。
前日の雨でとても水量が増えておりましたが、ここではなにも生き物が入りませんでした。
というのもここから上流はこのような有様であまり生物がいそうな雰囲気ではありません。
このように高い土手を越えると・・・
そこはため池だった。
枯れたウキシバの中に狙いを定めます。
「たのむ生き残っていてくれ・・・」
そしてまたひと網で大量。
片道5時間採集3分とはなんと世の中は儚いのでしょう。
ドブに生きドブに消えにし・・・
・・・
などととなるのはとっくにお見通しな訳です。
そして今回私がなぜここを最後に回したかというと、最後に回すにふさわしい生き物がいるのを知っていたからです。
網を振り回すこと数十回、ようやく浮かび上がるこのシルエッツ
この全く意味不明なサイドのライン
まずゴキちゃんしか思いつかないこの裏側
ゲンゴロウです。ホンゲンとかナミゲンとかとも呼ばれます。
いつみてもカッコイイ!水中特化型モビルインセクト、後ろ足のオールが見事です。
ちなみにこのあと手に乗せてたりして遊んでいたら、変な臭いの汁だされて噛み付かれました。
変な臭いですぐに噛み付く・・・うむうむ仲間じゃのう。
ギンヤンマ系のヤゴです。
でかい、もう一回りでかくなりますね。
こんな死んだ振りなんかしちゃってますが、小さな池なんかに入っちゃうと大変です。
メダカの容器にいようものなら、まず春にはコイツしか残らないほどの剛の者です。
ガムシです。ゲンゴロウがいるところには大体います。
かといってガムシがいたとしてもゲンゴロウは大抵いません。
この辺も非常に面白いところです。
あと、あまり生き物の得意でない友人の「ゲンゴロウたくさんいるよ」は大抵ガムシ
水生昆虫あるあるです。
両生類はツチガエルがいました。まだ眠そうです。
撮影してても、
もういいだろ早く帰してくれよ
みたいな感じでした。
春先の両生類あるあるです。
あとはミズカマキリと魚類はモツゴがいました。(写真なし)
結局ミナミ少々とゲンゴロウは3ペアのところで切り上げました。
夕暮れまで時間があったので、本流まで下ってガサガサでもしようと河原に出ると・・・
・・・
このレベルは
無理
こういうときはまさに「引くも漁法」というやつです。
前日降雨量が多い時の川というのは本当に危険です。
最近ガサガサというのは比較的一般的になってきましたが、一歩間違えば死と隣り合わせの趣味であるということは普段から意識したほうが良いと思います。
少しでも危険だなと感じたら引くべきです。
命あっての次ガサですから
シリーズ最終回なのですごく良いことを言ってみました。
さてそんな訳で最後にこの池のスペックを紹介します。
重要な特徴が3つあります。
1、出水門以外全くコンクリートを使っていない
2、田畑からの水の流入が全くない
3、車が通れる道に面していない
1は蛹になる場所、2は農薬、3はバスギルの有無とも言い換えることが出来ます。
当たり前ですがこんなところには昔はいやってほどいた水生昆虫や甲殻類は涌きます。
この池の最大の勢力はミナミヌマエビで網に入る生き物の9割以上を占めます。
次がモツゴ、ゲンゴロウ、ガムシ、ミズカマキリです。
これは私が20年ほど前に初めて訪れたときとほとんど変わっておりません。
ただ農家の方の話では昔はコイなんかも放流したらしいので、魚類は最初からいなかったのかもしれません。
ミナミなんかも大昔の移入は十分あり得る話です。
このミナミはイベントやらなんやらで額角を撮ってないので、近々撮りまくりたいと思います。
ちなみに今回採集のゲンゴロウは日本観賞魚フェアの展示水槽でも超人気ものでした。
余生は同系統の仲間たちと養殖部の池ですごしてもらいたいと思っております。
このシリーズの最後になりましたが、最後にひとこと言わせてください。
ゲンゴロウ○ヒロシ
だっ台無しでござる。
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